KANSAS Part3

ラップにくるんで保管

なんだか……



なんだかノってきた!!



今日は僕がKANSASに感じる魅力について。

KANSAS不動のメンバーと言えば、Gt.のRich WilliamsとDs.のPhil Ehart。

Richのギターは、フレーズ的には何というか、「溜めに溜めて」くらいが特徴で、正直そんなに好みのギタリストではないのですが、2001年の来日公演で聴いたあのサウンド(Paul Read Smithと何とか言うアンプ)はサイコーでしたな。「Somewhere To Elsewhere」のギターサウンドはとにかく良い。リッチでメロウ、かつウォームなんだけどソリッドつうんスか。

Philのドラミングは、特に日本ではハッキリ言って過小評価されているのではないかと。
テクニック的にもサウンド的にもセンスもラウドさも、Cozy Powellに匹敵すると思いますがね。
ちなみにライブで使用したスティック(Vater社製)持ってますぜ、本人から直々にもらったの。
初期アルバムには、必ずPhilのドラムソロがフィーチュアされた曲が収録されてますが、Tommy Aldridgeかかってこいくらいの勢いスよ。

この2人以外は、Vo.&Key.のSteve Walsh、Vo.&ViolinのRobby Steinhardt、
B.のDave Hope、Gt.&KeyのKerry Livgrenというメンバー、計6人で1枚目から7枚目「Audio-Visions」までを発表しています。

メンバーは6人ですが、ツイン・ヴォーカル、ツイン・ギター、ツイン・キーボード、ベース、ドラムスと言う、非常に複雑な構成。

その後、ソロ・アルバム「Scheamer Dreamer」に手応えを感じ、自らの方向性を再認識したSteveが脱退、8作目の「Vinyl Confessions」、9作目の「Drastic Measures」には新Vo.、John Elefanteを向かえましたが、セールス的にも泣かず飛ばず、「Drastic〜」発表時にはRobbyが脱退していたことが判明。

その後、ベスト盤「The Best Of Kansas」発表時には最初にご紹介した二人、RichにPhilも脱退、事実上の解散となってしまいました。

その後、Steve、Phil、Richの3人に、Gt.に「殺人テク」と評されたSteve Morse、B.にBilly Greerを向かえリユニオン!「Power」を発表します。ヒロチがKANSASに出会ったのはこの少し後です。

このあともKANSASの歴史は続いていくのですが、何と言っても「真のKANSAS」とは7枚目までのオリジナルメンバー時代でしょう。

誰が欠けてもダメ、誰が増えてもダメ。まさに完全無欠の6人だったのです。


メインソングライター、Kerryの生み出す叙情的かつパワフル、圧倒的存在感を持つメロディ。

メインヴォーカル、Steveのメランコリックで艶やかなきらめくハイトーン。

そのSteveとは全く違った声質でパワフルに歌い上げ、KANSASの華であるバイオリンを奏でるRobby。

一聴すると地味だが、実はかなりテクニカルなベースで、サウンドの根底を支えるDave。


特にSteve Walshのヴォーカルは、僕にとって何よりも代え難いものでした。


それまで、比較的「ヤカマシイ」と言われる音楽ばかり聴いてきた僕にとって、

(…ああ、コレが歌なんだ)

と感じさせてくれたものでした。
「Hold On」のラストなんて、何回聴いても鳥肌立つよ…。


現在のSteveの歌は、キーも低く、正直、往年のヴェルヴェットのようなきらめきはないように感じます。でも、それはそれ、これはこれ。今のSteveの歌は、かつての若い頃にはない、渋みと奥深さがあります。何か、ちょっとヘタになっちゃってるんですが、それがかえってこう、いいんです。

また、KANSASと言えば1曲10分近い大作ばかりという印象も強いようですが、実は初期から一貫して、3〜4分のコマーシャルチューンも多いんです。

中でも、ストレートなRock Fanに大いにアピールするだろうと思うのが、
2nd 「Song For America」の1曲目、「Down The Road」デスよ。

Robbyの歌とバイオリンを全面にアピールしたブギーロック。中盤のスキャットとバンド全体のアンサンブルは鳥肌、鳥肌。ぶっきらぼうなRobbyの歌がまた更にいいスね。


変拍子、転調、テンポチェンジなど、プログレ要素満載の大作、特に日本人好みのリリカルなメロディを持つ佳曲にいたっては枚挙に暇がありません!「Jouney From Mariabrown」、「Song For America」、「Lamplight Symphony」、「The Pinnacle」、「Icarus-Borne On Wings Of Steel」、「Mysteries And The Mayhem」、「The Wall」、「Opus Insert」、「Magnum Opu………もう書ききれないってばよ。



やっぱオレ、KANSAS大好きだ。