これはレトリックの遊びではない
つい先日、仕事中のお昼時のことです。
世田谷区に向かって車で移動中だった僕は、あまりの空腹にいたたまれなくなり、切なくなり、むしろ腹が立ち、手持ち無沙汰でいかんともしがたく、浮かれ気分で目的地の某デイサービス施設近くのマクドナルドの駐車場に車を滑り込ませました。
マクドナルドで昼食を摂ることは珍しくなく、今日もいつものメニュー。
「ビッグマックセットと単品でマックポーク。飲み物はアイスコーヒーで。あ、ガムシロップいらないです」と。
って、
言う準備万端で店内に入ってみると、12時半という時間帯もあってか、プチ混み状態。
ドライブスル−利用のお客様も多いので、店員様はあっぷあっぷです。
レジは2台が稼働中。
うち1台の前に整然かつ欣然と並び、順番を待っていると、
「お次のお客様どぞぅ」
すると、先に隣のレジに並んでいた若奥様、いったん声を掛けられたレジの前に移動しようとするも、後ろにいた僕の存在に気づき、手刀でビール瓶の口を破壊するような動きで(どうぞ!どうぞ!)とジェスチュアを。
「いえいえ、私の方が後なんですよ」と若奥様に先にレジへと並んでいただき、
松本幸四郎もビックリタジタジの紳士っぷりをアピールし悦に入っておりました、私。
さて、その後私の並んでいるレジの列の後ろから、私より後から並んでいながら、先に空いた隣のレジへ素早く移動した子連れの、恥知らずで厚顔無恥でクーポン使いまくりの女性の醜態を横目で眺めつつ、上記の通り注文を済ませたわけです。
注文を済ませた私は、マクドナルドでのマナー通り、
一歩右によけて、次のお客様の注文のじゃまにならない立ち位置に移動したわけです。
すると、
それまで欠片ほども存在を意識していなかった40代と思わしき女性が後方から音もなく忍び寄り、
「今、2階の禁煙席は空いてますか?」
と、店員様に質問したのです。
店員様、泡を食ったとはまさにこのこと、と言った表情で、
「…あ、申し訳ございません。確認してみないと何とも…」と。
「ここからじゃ分かんないんですか?モニターとかないんですか?ホラ、行ってみてねぇ、空いてなかったらアレですしねぇ」、と客。
店員様、救いを求めるように男性店員様に声を掛け、事情を説明。
男性店員様、何かがフツッと切れたような、苦笑を禁じ得ないような、そんな表情で、
「ただいま確認して参りますので!」と、2階へダッシュ。
ものの15秒ほどで戻ってくると、
「お一人様でしたら大丈夫です!」と。
すると、「あ、そう」と、注文をするでもなく2階へGO!と。
ちょっと待て。
一人客か。
確かに、食事をする、もしくはお茶をしながらゆっくりくつろぐ場所でタバコを吸うことが可能な飲食店がある、というのは、日本が禁煙後進国であることの証だと思う。喫煙者として心苦しいし、出来るだけ気を遣っている。せいぜい食後に一本吸って、店を出る。また、お年寄りや小さな子供が近くにいたら、例え喫煙席でも吸わない。外にでて吸えばいいだけのことだから。我慢はいくらでもします。我慢しなくていい(と言われている)喫煙席がなかったらなかったで吸わずにいても平気だもん。まぁ、甘えてるんですけど。
いずれにせよ、それなりに気を遣ってますよ。
でも、そういう日本の喫煙事情における、「非喫煙者・嫌煙者なので、禁煙席が空いてなければ別の店に行く宣言=当然の権利」と、
このおばさんの、禁煙席が空いてるかどうか自分で行って確かめもせずに、クソ忙しい時間帯で汗だくで頑張ってる店員様に見に行かせ、自分では何もしないのを何とも思わない、というのとは、
全然別の問題だろ。
どちらが常識的でどちらが非常識か、その判断を皆さんにして欲しいというのではありません。賛否両論あると思います。
ただ、その場にものすごくイヤーな空気が流れた、っていうご報告です。
※試みにmixi日記をコピペ